現代文においては、評論・随筆・小説・詩歌・
国語知識(漢字・ことわざ・故事成語・四字熟語・文法など)が主要なジャンルとなる。
このうち最も中心となるのが、評論ないし評論的随筆である。
現代文では、主観的な「感性」や「感受性」を問うのではなく、
客観的な「論理的思考力」を問うことが主体になっていることをふまえると、
それが最もストレートに表れる評論に習熟しておく必要があると言える。
具体的には、問題文を一読する際にラインを引いたり、キーワードを囲んだり、
段落ごとの小見出しを付けたりして、文章全体の構造と論点の
推移を明確にしておく必要がある。
特に筆者の「主張」(言いたいこと)は「強調」という手法を通じて表現されるので、
「反復」(言い換え)と「対比」に着目するとよい。
さらに論理の展開は「抽象(骨格)-具体(肉付け、説明)」の繰り返しなので、
「抽象」部分をつなげれば全体の要旨になることも知っておきたい。
そして、問題文を読み始める前に著者名と書名に目を通しておいて、
大体のイメージ(著者に対する予備知識がある場合)と
全体のテーマ(文章全体を一言で言い表わせば、題名となる)
を押さえておくことも有効である。
こうした作業をあらかじめしておくと、接続詞・指示語・語句説明・空欄補充・
主旨説明といった問題に対する解答が非常に容易になる。
基本的に問題は文章の流れに沿って出されるので、
解答は出題される該当段落とその前後に九割方存在していると見てさしつかえない。
さらに、外山滋比古・山崎正和・加藤秀俊・亀井勝一郎・
三木清といったメジャーな人々や、「人生論」「科学論」「文化・文明論」「言語論」と
いった取り上げられやすいテーマについて、日頃から接しておくことも効果的であると言える。
小説の場合は、評論が「論理・思想」がテーマになるのに対して、
「心理・心情」がテーマとなるので、最初に5W1Hとその相互関係を把握しておく必要がある。
この状況設定から始まって、心理・心情の推移が描かれていくのである。
特に内面の直接描写の部分をチェックすることは言うまでもないが、
問題なのは間接描写の部分である。
この場合、「情景一致の原則」に立って、
状況の変化から内面を読み取っていかなければならない。
関連して知っておくべき知識として、表現技法(明喩・暗喩・擬人法)と
文学史(特に明治以降)が挙げられる。
川端康成・芥川龍之介といったメジャーな人々や、
大江健三郎・遠藤周作といった作家にもなじんでおきたい。
随筆は、評論的随筆と小説的随筆の二種類に分けられる。
そして、評論が「客観的論理・思想」(誰が読んでも納得できる妥当性が要求される)
であるのに対して、随筆は「主観的論理・思想」(作者の自由)であり、
また、小説が「登場人物の心理・心情」であるのに対し、随筆が「作者の心理・心情」
であるという違いがあることに注意したい。
詩歌に関しては、「感動」(プラスであれ、
マイナスであれ)が中心になっていることに注目したい。
まれに難易度の高いものも見受けられるが、論理的読解力と詩の分類・表現技法・
文学史についての知識があれば、八~九割方はカバーされる。
また、主要な短歌・俳句・詩については、作者名と共に暗記しておきたい。
国語的知識についてはまとめて集中的に取り組んでも大きな効果があるが、
日頃から新聞や本、問題を通じて幅広く蓄積していくことを勧めたい。