1997年ごろに、タレントの篠原ともえが、ランドセルをファッションとして採り入れ、彼女のスタイリングが流行しました。
素材の質の良さ、丈夫さ、背負ったときのシルエットのかわいらしさから、アメリカやロンドン、パリでも若い女性に人気のあるグッズのようです。
ランドセルメーカーも多用途向けに製品を開発しており2005年ごろから、半被せランドセルのまちの部分の厚みを薄くした、「塾バッグ」と称するランドセルも販売されている他、高級な革素材で丈夫で長持ちする丁寧な仕上げ、子供用と大人用の背負い紐を交換して、長く使ってもらおうとするもの、イタリアのデザイナーによる大人のためにデザインされた半被せ型のランドセルなどもあります。一方、革製でなく、帆布を使ったランドセルも過去に中学校の指定鞄だったものが復刻され、大人のランドセルとして販売されるなど、商品にバラエティが出てきました。
デコラ、シノラーファッションの愛好家の間では現在でも定番アイテムとして人気が高く、それらの層が流れてロリータ・ファッションを着用することもあります。そもそもロリータファッションとデコラやシノラーは起源を辿れば同じですが、ゴスロリの場合服とランドセルとのイメージが合わず、一般人からは「コスプレの一種」、愛好家からは子供っぽいと思われやすい。
素材は牛革が中心ですが、高級なものにはコードバン(馬革)素材のものがあります。また、最近では、軽さ、丈夫さ、手入れの簡単さなどの要望から、人工皮革のクラリーノ製が主流になりつつあります。クラリーノは廉価な人工皮革のように、すぐに表面が剥離するような粗悪なものではなく、高級な素材です。価格も牛革製と比較して、安いものではありません。デザインについては、従来からの学習院型以外にも、上蓋の半被せタイプの縦型や横型のものが、数年前から登場しています。
色は黒、赤が主流でしたが、「男子は黒、女子は赤」という既成的概念が崩れてきたためか、ピンク、茶、紺、緑、青、またそれ以外のカラフルな色、あるいはツートーンカラーのものも発売されています。これらのカラーランドセルは、既に1960年ごろには存在していましたが、近年着実に需要を伸ばし、都会ではよく目にするようになりました。また、一部の小学校では、指定のランドセルを使わせている学校もあり、男女とも黒や茶色(に箔や型押しの校章入り)のランドセルを指定していたり、ランドセルとリュックの中間的なスタイルの合成繊維製の背負いカバン(代表的なものに、京都府の長岡京市などで使われている「ランリック」や、北海道小樽市で使われている「ナップランド」など)を指定している学校もあります。
江戸時代に幕府が洋式軍隊を導入する際に、兵士の背嚢として輸入したもののオランダ語の呼び名「ランセル」(ransel)がなまって「ランドセル」になったものだといわれています。明治時代に帝国陸軍にて将校用背嚢として制定され、以後終戦まで殆ど形を変わらず使用され続けました。
通学かばんとしての利用は、明治に入って官立の模範小学校として開校した学習院で、これを元にした物が使われるようになり、後に伊藤博文が当時皇太子であった大正天皇の学習院初等科の入学祝い品として献上し、それが徐々に浸透して今のような形になったといわれてます。